
落雷事故は昔からあったが、そのとき、実際に人体にどのようなことが起こったかという研究はなかなか進まなかった。
しかし、模擬人体や動物実験によっていろいろなことがわかってきた。

人体は、表面の皮膚は絶縁体であるが、内部は導電体である。
そこに、雷に相当する1300kV以上のインパルス電圧を加えると、皮膚の絶縁効果は失われて模擬人体の表面を覆うように放電が起こる。頭上から地表に連続的な面放電となる。その際、やけどを負うことが多い。やけど自体は浅いものが多く、軽症の場合がほとんどである。
ビニール製のレインコートやゴムの長靴で、絶縁し、雷から身を守ろうとするのは、この場合何の役にもたたない。雷の電圧の前には、人間の体は300オーム程度の抵抗値を持つ導体とまったく同じに作用する。
電気インパルスが一定値を超えると、人も動物も死亡する。その死因は呼吸停止、心拍停止である。インパルスに対する耐力は体重に比例する。体重が重い動物ほど、耐える力があるということになる。